2013 年度後期前半のHコースゼミ、テーマは「iPad の教育活用 : 実際にやってみよう!できるようになろう!」は、2013/12/01 の方法研秋合宿発表会で、研究室内部の人々に向けて、これまでの成果をまとめて発表しました。成果と発表の様子を数記事に分けて載せます。
前記事: 秋合宿:「iPadの教育活用」発表の様子と成果まとめ (2/4)
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(3. 授業例の紹介)
3.4 社会科 (担当:TKY,UME)
Windows での Powerpoint に相当するアプリである Keynote を活用して作った、効果的なスライドショーの実演である。
Keynoteでインタラクティブリンクを使用し、社会科での「幕末に活躍した人物相関図」を作成した。これは授業における「まとめ」の場面で活用することを想定している。
インタラクティブリンクにより、あるスライドの中の図形や画像、テキストから違うスライドへ飛ぶことが可能になる。これは iPad の Keynote だけの機能ではなく、PowerPoint でも類似のことができるが、今回は試みとして iPad 上の Keynote のみで行った。
また、画像やテキストから音声が出せるように音声をMP3形式に変換し、スライドに貼り付け、人物の名言を音声で紹介できるようにした。
【活用したアプリ】
- Keynote – Apple
プレゼンテーション用アプリ。WindowsのPowerpointに相当する。 - ライブ録音 – aihong cui
音声を録音して、様々なデータに形式を変換することが可能。形式変換した音声データは Keynote のスライドに貼り付けることができる。
3.5 アドリブによる追加 (担当:TKY)
この合宿でのいままでの他コースの発表で、iPad が活用できそうなシーンを一つとりあげ、実演を試みた。これは当日追加した内容である。
Aコースが今日の発表の一部で「合わせ鏡」を実演していた。
発表の場では、会場の物理的配置と人数の多さから、合わせ鏡の中で起こっている現象について実際に見ることができたのは数名のみであった。
そこで、急遽、iPadのカメラ機能を活用し、合わせ鏡の中で起こっている現象をスクリーンに映し、全体で共有した。
このように「ちょっとしたことなのだがいままでなかなかできなかったこと」を、iPad により素早く実現できることを伝えるため、この内容を追加した。
4. まとめ (担当:MMK)
今日発表した内容は、既存の技術の組み合わせが多く、確かに既存の機器を組み合わせることで実現できるものが多い。しかしそれでは機材がたくさんになり、機材どうしの配線も複雑になりがちである。このことが大きな障害となって、実際の授業に素早く取り入れることは長らく困難であった。
iPad は小さな機器にそれらの技術が上手に組み合わされ、比較的簡単な操作で使えることが、大きなメリットである。
初めは、なじみのない「鉄のキカイ」(広重註:本当はアルミニウムだぜ)に見えて、敬遠したい気分だったが、実際使ってみると意外に簡単にいろいろなことに使えるので、皆さんもぜひ遠ざけずに興味をもってほしい。
5.その他
(1) 1日目(2013/11/30)のプレの発表の中で、他にも面白いアプリの紹介があった。
- あそんでまなべる 人体模型パズル – Digital Gene
骨格・臓器をパズル形式で体内のどの部分にあるのかをゲーム感覚で当てはめていくパズルゲーム。
(2) 仮Hコース1年生の発表
仮Hコースの1年生は、1日目(2013/11/30)に行動を共にし、プレを含めHコースの様子や内容について見学していた。
その晩、翌日にどのような発表を行うかを15分間で宣伝する。Hコースは以下の内容で発表した。
- 実際にPaintoneで作ったものを使って紹介してみる。
- ムービーを使って、折り紙の教材(今回は“イヌ”)を準備段階で作っておき、全体に見せる。
- Keynoteを使った社会科の授業の導入部分を実際にやってみる
これらにより、翌日へのさわりとちょっとした全体の興味を引き立てることができた。
また、iPadの一つのウリでもある、「その場ですぐできる」ということも紹介できた。
(3) 2日目発表当日(2013/12/01)の、質疑応答の場面
質問者が「筆順アプリ」があると便利だと思うのだけど…、と言い終わらないうちに、既にこれまでのゼミで取り上げていた「筆順アプリ」をプロジェクタ画面に映して実演が始まり、結局質問者は最後まで言わないうちに「すげ〜!」となって質問は終了した(^^;)。