2014/09/24 今回の照明係は CNM と UME です。まれに見る贅沢な布陣です。CNM はデザイン担当で当初より関わり、物語も舞台配置も知り尽くしていますし、UME はこれまでの図書館まつりで声優として活躍してきた、いわばベテラン。ですがこの 2 名とも 3 年生で、主免実習(メインの教育実習)のため本番直前まで練習に参加できません。
しかも今回はミュージカル。照明も演出上とても重要な役割を担います。照明の ON/OFF、どこを照らすか、音楽とのタイミングなどなどが刻々と変化し、照明係にもたくさん伝えることがあります。これをいちいち口頭で伝えては、いくら優秀なスタッフといえど、間に合わない。
そこで、学生がほとんど誰もいない期間を利用して、詳細な照明指示チャートを作ることにしました。このチャートを見ながらやれば、少ない練習でも指示漏れが起こらない、ということを期待しています。
工夫した点としては、劇が進行している真っ最中にこれを見ながらやる、という状況でも、指示が「間に合う」ようにすることです。必要な指示は必ず、その動作をする時刻よりも充分前に、記載します。
特に、スポットライト(UME担当)に対する指示は、ライトが ON になってから位置を探すのでは間に合いません。ON となるタイミングよりもはるか前に、どこそこを狙っておく、という指示を、コンテ絵つきで示しました。
日本語は動詞が最後に来る言葉なので、実はこういう用途には不向きです。いきおい、言葉とともに図的表現を多用することになります。
例えば、
「ここで、シーナとこぐまを狙って、スポットライトを点灯する。」
と日本語文で書いても、「点灯する」動作なのだ、と分かるのは最後まで読んでからですし、最後まで読んだときには、点灯する時刻は過ぎてしまっています。「ここで」の最初の「こ」のところで点かなくてはならないのに、です。
そこで、点灯する時点よりも前に
「準備。シーナとこぐま狙い」
と書き、点灯する時刻では
「点灯」
とだけ書く。これを徹底的に全部に渡ってやる。なかなか細かい作業です。
ひとり部屋にこもる忍耐の要る作業でしたが、とりあえずできました。さてこれでうまくいくか????