2011/07/29、北海道教育大学附属釧路小学校体育館にて、サイエンスフェアが開催されました。当研究室でもいくつかのブースで参加しました。広重が関わった「音ブース」もいよいよ本番です。
午前の部の1時間20分には小学校3・4年生が、午後の部の1時間20分では5・6年生がやってきます。当「音ブース」では、かねてより制作・準備してきた「一弦カン」と「カズー」を出展しました。午後の高学年の部には、それらに加えて「あいうえおの音がする声道模型」(上智大学理工学部荒井研による)も出展しました。
このご時世ですので、子どもたちの表情はお見せできないのですが、ブースの様子の一部を紹介します。
一弦カンを触ってみているところ。
カズーを作っているところ
午前の部のチームで記念撮影
午後の高学年の部には、「声道模型」も展示・実演しました。のどに触って声の出るしくみを説明しています。(写真でははっきり見えませんが…)
昨年の経験を踏まえて、今年は、子どもたちが自分でさわって楽しめるものを複数個用意する、という方針で臨みました。なんとか昨年よりは子どもたちに楽しんでもらえたようです。
心配された「一弦カンの破損」ですが、取り扱い方の説明を学生に徹底させたこともあってか、子どもたちによる破損はありませんでした。(オトナによる破損は 1 台ありましたが…(^^;)まあでも想定内です) 修理用の竿の交換部品も 3 台分用意していきましたが、出番はありせんでした。
ただ、やはりペグの性能がいまひとつで、だんだん滑るようになり緩んでくるケースが多く起こりました。チョークを塗って対応しました。また、緩んでは締め、を繰り返しているうちに、ペグへの「弦の巻き付け」が緩んでスキマができ、 たくさんペグを回しても締まらない、というケースもありました。考えてみると大学生も弦やペグの扱いに慣れていないわけですから、仕方ないかもしれません。たまたまヴァイオリンの経験者が大学生に一人いたので、弦巻きの調整は彼女の出番です。
附属小の先生によると、小学校ではギターなどの弦楽器は扱わないので、「弦をはじく」ことそのものが初体験とのことです。そのため、楽器の構え方、親指をつかってはじく方法など、 弦のはじき方そのものを丁寧に伝える必要があるようです。それをうまく伝えれば、だんだんと大きな音で長く響く音を出すことができるようになり、竿を狭めることによる「びよよよ〜ん」もはっきり聞こえて、楽しくなってくるようです。
また、事前パンフレットや当日の張り物に記載する「ネーミング」も、「一弦カン」や「カズー」では弱いようです。正式な名前よりも、どんなものか感覚的にぱっと分かるようなものを考えなければなりません。「びよよん缶」とか「びりびりボイス」とか。
附属小の先生には次回のアイディアもいただいて、楽しいひとときでした。