2台体制の「たたら製鉄用足踏みふいご」ですが、蛇腹がビニールクロス製の1号ふいごのいたみがひどく、メンテナンス性も悪いので、根本的な改良が必要となりました。
そこでこのたび、えいやっと、2年目の夏合宿ゼミのテーマの一部として、改良制作を取り上げることにしました。
ぼろぼろのビニールクロスを剥がし、2号ふいごと同じ、木材と革による蛇腹に換装します。フルオープン構造にしてメンテナンスもしやすくします。
2号ふいごは15名2班体制、ひと班で左右どちらかをひとつ、ひと班が7週をかけて制作しましたが、今回は6名のみにより約6週で左右両方の蛇腹部分を作ります。はたして間に合うか(^^;)。
ここで改良した1号ふいごは、秋の附属小学校でのたたら製鉄授業で、改良した2年目たち自身が使います。
今日はさっそく、蛇腹リブのシナベニヤ合板の、かんなによる面取りです。
今回のメンバー。女子優勢。男子1名のみ。
広重により三角形や台形に木取りしておいたベニヤ板の端を、かんなでななめに削ります。「面取り」といいます。
かんなをはじめて使うメンバーもいるようです。
このように面取りするのは、蛇腹の折り曲げ部分の構造のためです。表に革、裏に気密粘着テープを貼り、これらが板の隙間でスムーズにくっつくように、下図のように板の厚みを斜めに削るのです。
板のどちらの面を削るのかが、ちょっとややこしいので、あらかじめマスキングテープで印を入れておきました。印にしたがって、ひたすら削ります。
2名一組。押さえる係りの人は、リラックスしてます?
かんなくずに喜んでいます。
ひたすら削る。板は左右分合計で 12 枚あります。
削り終わったら、すぐに革の準備にはいります。革を 30mm 幅で、必要な長さだけ切り取ります。
ニカワを溶くためのお湯を準備します。ポットはぼろいです。
はじめに 2 枚の板をテープ状の革で連結します。板と板の間に 3mm のスキマを確保しなければ成りません。正確を期して、板を作業台にマスキングテープで固定します。これで正しい位置関係が失われません。
顆粒ニカワにお湯を少量加え、湯煎で溶いていきます。くさい。
くさいくさい!(^^;)
根気よく溶いて、つぶつぶが完全になくなって琥珀色のどろどろ液になったら、刷毛で革に塗り、板に貼り付けます。端材の板を敷いてその上から重りで押さえます。
ニカワが固まるまで、このまま放置です。
今日はこれでおしまい。2コマ分弱で結構進みました。